■ レポートについての一般的なご質問
レポートでは主に変異の位置情報と内容、関連する遺伝子名、関連する疾患名とその疾患の遺伝形式(顕性、潜性など)、といった検出された変異がどういうものかを説明します。
本検査は病気かどうかの医学的な「診断」を得るための検査ではなく、診断をサポートするひとつの参考情報として、医療機関にレポートをご持参になることなどを想定しています。
まず前提として、ジーネックスの全ゲノム検査は病気かどうかの医学的な「診断」を得るための検査ではありません。診断をつけられるのは医師であり、この検査で分かることは、診断をサポートするひとつの参考情報に過ぎません。
そのうえで、病気のリストは「ある」とも「ない」とも言えます。この検査では、専門家が日々登録・更新しているデータベースを参照します。そのため、病気のリストは「専門家データベースに記されている病気すべて」です。これは公表されている情報から作成可能です(おそらく希少疾患ひとつひとつを数え上げれば1000を超えます)。しかし、データベースは更新されるため、ある時点で「**病と△△病についての登録情報」があるかは分からず、したがって「**病と△△病のことが分かります」とは断言できません。
この検査では、国の指定難病に関連するリスク因子には特に付加情報を充実して医療への橋渡しを支援しますが、提供できる情報はあくまでも、ある遺伝的な個性を持つ人々(集団)そして関連するとされる病気に関する一般的な情報です。それが「あなた」という利用者個人に当てはまるかは何も言えず、いま病気であるかどうか、あるいはこれから病気にかかるかや発症するかも分かりません。結果によっては医師の判断を仰ぐことも視野に、検査を受けるかどうかをご検討ください。
本検査では全ての遺伝子について変異の有無を調べます。したがいまして、ご関心がある特定の遺伝子や特定の疾患も対象に含みますし、加えてそれ以外の情報もお伝えすることになります。
あらかじめ特定の遺伝子あるいは特定の疾患について、差し支えない範囲でお知らせいただけば、それに関する結果のみをお返しすることも可能です。
その場合には、あらかじめ以下のフォームにて登録をお願いいたします。登録をされず、通常通りお申込みされた場合は、全ゲノム(全ての遺伝子ならびに遺伝子以外の領域)が検査対象となります。
もっとも重要なのは、遺伝子検査の結果がすべてではない、ということです。例えば以下のような、第三者による情報提供もぜひ参考になさってください。
例1.「遺伝子検査を買おうかどうか迷っている方へのチェックリスト」(東京大学武藤香織氏作成)
例2.「こんな検査を受けようとしている貴方に」(経済産業省)
1.の内容にはジーネックスも大いに賛同していますので、項目のみ引用いたします。この中で、項目6の医師との関係については、ジーネックスは新たなより良い仕組みを社会とともにつくりあげていきたいと考えていることを付記しておきます。
この検査を受けていただけるのは、以下の項目にあてはまる方です。その他の項目など詳しくはウェブサイトの説明事項をご確認下さい。
唾液検体採取時には以下にご注意下さい。
■ 購入に関するご質問
■ レポートの内容についてのより詳しいご質問
専門的なご説明となりますが、①「ヒトゲノム参照配列GRCh38」と比較した変異について、さらに利用できる場合には、②「日本人集団における頻度情報」を添えて報告します。
①は比較対象として人の標準的なゲノム配列とされているものです。
②は、①が日本人以外のデータも含めて標準化されたものであるのに対して、日本人の中でのその変異の発生頻度を調べたものです。
例えば①と比較しただけでは「変異」と報告されたものであっても、②を用いて日本人の中で調べてみると、比較的よく見られる「変異」であることもあります。この場合、日本人にとっては変異とみなされないこととなります。
他にも参照しているデータはありますが、主要なところとしては以下となります。
1. ⽶国国⽴衛⽣研究所(NIH)が運営する公開データベース「ClinVar」
2. ヒトミトコンドリアゲノムデータベース「Mitomap」
3. NIH「ClinGen」プロジェクトのミトコンドリア病専門家パネルによる解釈結果のデータベース
ご希望があった場合には有償でのご提供が可能です。ご希望のデータ形式、データの受渡方法・費用に関してなど、ご希望・ご質問をジーネックスの全ゲノム検査 | 質問フォームまでお寄せください。
なお、内容によってはご希望に沿えない場合があることを、あらかじめご了承ください。
■ その他のご質問
大手シーケンス受託会社にて、ゲノム抽出とシーケンス解析を行います。
なお同社には申込者の住所、氏名等の情報は渡りませんし、十分な実績と安全管理措置がなされていることを踏まえての委託となります。
またシーケンス後に疾患との関連を調べる解析はジーネックス社内で実施します。
個人情報ならびに対応表はGoogle社のクラウド上に保存されます。同社の日本国内の法令、規制に対する対応は、対応状況、実績を踏まえて問題ないものと判断しております。
当社はGoogle社ならびに代表的なクラウドサービスのコンプライアンス対応状況にも注視し、適時適切なデータ保管方法の実施に努めます。