『ジーネックスの全ゲノム検査』解析レポートは、専門医などにも参考としていただけるよう、できるだけ詳しい情報を記載していますが、その一方で専門的な知識を有していない場合、すべての内容を一見して理解することは難しいかもしれません。ここでは解析レポートのサンプルを提示するとともに、主だった点に絞って説明とその見方をご説明します。
この検査では、核にある常染色体と性染色体、そしてミトコンドリアにあるミトコンドリアDNAの全塩基配列=約30億個を調べます。
レポートではA解析方法の詳細B病的バリアント検出基準Cレポートでの報告対象D解析に関するその他補足を基本情報として詳しく記しています。
もし検査を受ける前に上記の内容を確認したい場合には以下までご連絡ください。
『ジーネックスの全ゲノム検査』解析レポートでは、全部で数百万あるバリアントの中から疾患リスクとなり得るものを絞り込んで、できるだけ多くの情報を報告します。
バリアントはその性質や分析妥当性に応じて、4つのカテゴリーに分類してレポートします。
まずはE「病的 | 分析的妥当性がある程度高い」バリアントとその数に注目してみましょう。これはバリアントの中でも疾患に関連があると報告されており、その分析が確からしいとみなせるものになります。
右のサンプルレポートでは、Fの箇所に3つの緑のタグがあります。 これらは気になる変異(変異がある遺伝子の名前:NEB; RIF1, AMPD3, SLCC22A18)があることを示します。
次に個々のバリアントについて見ていきます。バリアントごとに
Gあなたに見られた個性
特徴(どこがどう他の人と違うのか)
H関連する表現型(症状、疾患名など)
関連する疾患の名前
I疾患の遺伝形式
遺伝形式(いわゆる “優性遺伝” “劣性遺伝” など)
が確認できます。
さらに「詳しい説明」では、それぞれの項目についてわかりやすい説明を読むことができます。
例えば、今回のサンプルレポートで検出されたバリアントのひとつ#2 AMPD3の場合、疾患名「赤血球AMPデアミナーゼ欠損症」 で検索してみると分類としては血液疾患であるものの、もし発症しても健康寿命の上で問題ないとされています。またバリアントを持つ人の割合も日本人では約1.37%と比較的高いといえます(=もし危険な変異なら、重篤な人だらけになってしまうが、そうは考えにくい)。よって顕性(優性)遺伝との報告もありますが、気にする必要はない(=仮に優性遺伝で発症しても重篤な症状を示す可能性が低い)と判断できるかと思われます。